私がかつて住んでいたNew YorkのApertment (by Steven Holl)
本物のアート、本物のデザイン、本物の器。
ここでいう「本物」とは、私にとって本物という意味になります。
どんな有名な作家も最初は無名でした。若手作家の中にもやがて大成する作家がいるはずです。そのような力のある本物の作家の作品を選ぶことができれば目利きと言えます。
私は20代の頃から現代アートに興味を持ち作品をいくつか購入しましたが、若手アーティストの作品はほとんど失敗してしまいました。最初は気に入ってしばらく壁にかけていましたが、やがて飽きてしまい倉庫にしまうことになります。それらのアーティストは一時、話題になりましたが長続きすることはありませんでした。見る目がなかったと振り返っています。
そんな失敗の傍、今でも手元に置き大切にしているアートや器は色あせることなく愛着が増していくように思います。自分にとって本物であるかどうかは実際に手元において使うことによって時間が教えてくれるものだと実感します。
IDOCHAでのアートや道具は、時間というフィルターを通して選ばれた「本物」とまだ評価が定まっていない若手作家の作品があります。これまで失敗を通じて養った「見る目」を信じ「本物」にこだわるIDOCHAらしい作品を増やしていきたいと思います。